いやぁ みんなぁ 随分ご無沙汰だったぜぇ 変わりはねぇかぁ? 俺かぁ? いやぁ この前 死に掛けたぜぇ

てぇ事で 好評の? 死ぬかと思ったぜぇPAT4だ!  それはぁ この前 俺が 散髪に行った時のことだぁ

あぁ そうだ あの日も暑かったぜぇ で 家のクーラーは効きが悪い そこで 俺ぁ 涼みがてらに 散髪に行く事に

したぁ 何時も行く散髪屋が 一杯だったせいも有り 他の空いている店に 足を向けた へぇへぇ それが

俺にとって ツイてねぇ事の始まりだったのさぁ 店に入ると 涼しい風を期待して入ったのとは 大違いで

妙に生ぬるい風 嫌な予感がしたが 入っちまったもんは 仕方がねぇ へぇへぇ 参ったねぇ全くぅ これなら 家と

変わり無いぜぇ と 愚痴をこぼしながら 席に着いた 店のオヤジは いらっしゃいと満面の笑みを浮かべて

「どのように致しますか?」と訪ねて来た 俺ぁ「坊主頭の一番短いやつで」と言うと 「はい分かりました」と

バリカンを手にして俺の頭を刈始めた はじめは気付かなかったが どうも変だぁ 普通 バリカンは片手で持って

もう片方の手で頭を押さえて 刈るだろぅ? へぇへぇ だが違うねぇ このオヤジは 何故か両手で持って

刈っている それも信じられねぇ位ぇに 遅い!! (笑) いやぁ 参ったぜぇ 全くぅ 何なんだぁ? こりゃぁ?

坊主頭に 結局 30分も掛かってるぜぇ 俺ぁオヤジに何で両手なんだぁ? それに遅いのは 丁寧過ぎるの

かぁ?って聞こうとしたが オヤジに「シャンプーしますから 前にどうぞ」と促され聞くタイミングを 逃しちまった

俺ぁ 前のめりに頭を洗面台にだし シャンプーの体制をとった オヤジが俺の頭を左手で押さえて右手で

洗い始めた 何だかんだ言っても 頭洗って貰うのは気持ちいいぜぇ いやぁ 何かがおかしい へぇへぇ 分かっ

たぜぇ俺の頭抑えてる左手だぁ そう 左手だぁ 間違いねぇ どうおかしいかと言うとだぁ 洗う時に俺の頭を固定

する為に抑えてる左手が 俺の頭を動かないように力を入れる度に 震えて へぇへぇ 俺の頭が シェーカー見た

いに 揺すられる 最初は これって テクニック?と思ったが やっぱり変だぁ 考えてる内に シャンプーが終わり

次は 顔剃りの番だぁ オヤジが「口の周りのお髭は残されますか?」と聞いてきたので「あぁ 俺のトレードマーク

だから残してくれ」と言うと 「はい 分かりました」と 客の対応は別に悪くねぇ なぁんで 暇なんだぁ?と この時

はまだ 分からなかったが 全てが分かるまでに そう時間は掛からなかった

シャンプー同様に右手にカミソリ 左手は俺の顔を抑えている 何か 嫌な とても嫌な予感がする この時

いやぁ マジで クーラーの効いてねぇ店内に居ながら 妙に 寒気が走ったぜぇ いよいよオヤジのカミソリが

俺の肌に触れた へぇへぇ 何故か 緊張しちまったぜぇ 全くぅ でも えっ?と言うくらいに力が入ってねぇ

何だぁ? と思った瞬間 へぇへぇ マジかよぉ? 俺の顔を抑えてた左手が あぁそうだぁ シャンプーの時見てぇ

に震える!! その絶妙のタイミングで カミソリは俺の肌から離れる へぇへぇ 怖ぇぞ だが笑っちまう

そりゃそうだろ? カミソリで剃る瞬間に左手が震えるんだぜぇ 喉元を剃られる時なんざぁ 死ぬかと思ったぜぇ

ホント 誰が見ても 志村けんのコントだろうよ! 恐らく あのオヤジは ちゅうぶるか 脳梗塞なんかの後遺症

だろうよ で 知ってる客は 危ねぇから 行かなくなって 暇な店になっちまったらしぃ

まぁ こんな具合だ でも そこまでして まだ 散髪屋続けるかねぇ?  俺ぁ二度と行かねぇ ホント

死ぬかと思ったぜぇ!!